私、食いしん坊の旅好きなのですが、
ゲストハウスの魅力って何と言っても宿で出会う人たちとの交流だと思っています。
その土地の美味しい物や、今でしか見れないお祭りや行事を教えてもらったり。
逆に、そこで出会った旅人の国の料理を作って食べさせてもらったり。
ガイドブックには載っていないような、ツアーでは行けないような場所に行ったりするのが大好きです。
ドミトリーに初めて泊まった時は、知らない人と同じ部屋で寝るのがちょっと抵抗あったけど、
今ではすっかり慣れました。
神山で私が暮らすうえで大事にしたいことは、「ゲストハウスをつくります。」の記事で紹介したような感じなのですが。
私が、心奪われたゲストハウスが一件あって、もじゃハウスはそこをお手本にしていきたいと思っています。
それは、スリランカのキャンディという丘の多い町の宿です。
そこの家主は英語の先生をしているというおばあちゃん。見た感じからも、絵本から飛び出してきたようなおばあちゃんです。

そこには一泊しかしなかったし、本当に夜に着いて朝に出かけたので、滞在時間としては短いのですが。
夜にふと呼び出されて、おばあちゃんの後をついていきました。おばあちゃんの手にはランプの炎がゆらゆらと灯っていました。
庭にある木の前で、「しーっ」と静かにするよう私にアクションをして、そっと、おばあちゃんがランプを木の枝に灯すと、そこには青い小鳥がすやすやと眠っていたのでした。
あまりの可愛さと予想外の展開に私は一瞬で心奪われてしまったのですが、その小鳥は、毎日そのおばあちゃんの庭の木に眠りに帰ってきていたのだそうです。きっとそのおばあちゃんにとっては何気ない日常の一ページを共有してくれただけなのですが、私にとってはこれがスリランカの思い出になりそうなくらい素敵なエピソードでした。そのゲストハウスの庭からの景色も素晴らしかった。

私も、素朴な何気ない日常を分かち合って、ありのままの神山暮らしを少しでも感じてもらえるような宿にできたらいいな、と思います。